古い染付の芙蓉手小鉢。
本金丸粉、3号粉で仕上げました。
季節が進み、
気温湿度が上がってくるとともに、
漆もカリッと安定して硬化してくれるようになりました。
丸粉を蒔いた後の粉固めについて。
中国産漆の場合は、
テレピン少量で緩めたものを2回
生正味の場合は、
そのまま1回
粉固めのための漆を塗り、硬化ののち、磨き出しています。
冬場は金を蒔く前の下塗りの漆の硬化が甘かったり、
粉固めの漆の硬化が不足だったりすることが原因で、
研ぎやぶることもあります。
高騰を続ける金の価格。
研ぎ破ったときは泣きそうになります。
それでもなお、金だけが放つ“孤高の輝き”には、心を奪われます。
古代より人々が金に魅せられてきたのも納得です。

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