定期的に外部講師をお招きして開催している、
『GoldenJoinery+』
2024年4月〜7月
4回にわたり、『平蒔絵・螺鈿』特別講座。
田中舘亜美先生をお招きして開催いたしました。
田中舘亜美先生
東京生まれ。
2017年東京藝術大学大学院美術研究科漆芸専攻修了、台東区長奨励賞受賞(修了制作)。
2022年、2019年、2018年、2016年東日本伝統工芸展入選、2023年、2022年、2021年日本伝統漆芸展入選。
主なグループ展に2019年「亜州漆芸交流展2019」上海大学美術学院(中国)、
「Beauty of Mekong Art Exhibition」ミャンマー国立博物館(ミャンマー)、
2018年「第六回国際茶文化交流展」東京藝術大学大学美術館陳列館(東京)など。
2019年より東京藝術大学漆芸研究室にてテクニカルインストラクターをつとめる。
亜美先生の作品。伏彩色螺鈿。
伏彩色螺鈿とは、貝殻の内側の層に彩色し色の変化を表現したもの。正倉院の宝物にもよく見られる技法です。
今回は、特別に「平蒔絵と螺鈿」という多くの工程をふむ漆芸技法を、
本漆の金継ぎ経験者向けということで、宿題を含めて4回の講座にまとめていただきました。
1回目
先生が用意してくださった、漆塗りの手板。
本来は輪島の塗師屋さんより取り寄せて使われていたそうですが、
震災により、まだ復興途中とのことで、今回は先生によるお手製の手板です。
二つの技法を同時進行で行うので、
それぞれ違う工程を進んでいきます。
◎平蒔絵
摺漆(手板の面の細かい傷や凹凸を極限まで平滑にしていく工程)
宿題でさらに繰り返します
◎螺鈿
研ぎ
螺鈿カット
螺鈿貼り
加工される前の貝の種類
上から右回りに
アワビ、白蝶貝、夜光貝
手板の研ぎに一汗かいた後は、
本日のクライマックス、貝を貼っていく工程です。
4種類の貝を使って、見本のようなものを作る方、
貝の特性を生かして絵のように表現される方、様々でした。
螺鈿に用いる薄貝の種類
右上から時計回りに
あわび→夜行貝→白蝶貝
次回は、
平蒔絵の下塗り・粉蒔きです。